映画祭におけるユニバーサルな環境づくり

本映画祭の目標でもある「みんなが安心して暮らせるまちづくり」を達成する為には、まず本映画祭自体が、みんなが安心できる場なのか見つめなおす必要があると私たちは考えています。

 

例えば、会場のアクセスやトイレなどの環境、情報発信の在り方、その場に長時間いることを想定した時、そもそも会場に来るまでの間に来場を阻むものはないだろうか、とアクセスを考える事やトイレの利用に葛藤を抱える方がいないだろうか等、あらゆる人が映画祭に来ることを想定した上で、全ての人が安心して過ごせる環境を整備することを大切に考えています。

 

しかしユニバーサルな環境づくりを行っていても、常に不備があります。したい事の中から、できることを模索して実現しているため、金銭や人的な資源の限界点はもちろん、主催者側が気づいていない点もたくさんあると思います。ぜひ前回よりももっと安心できるユニバーサルな環境づくりのために、みなさまのアイデアを寄せていただければ幸いです。

本年度の情報保障の取り組み

・UDトークの導入 ・筆談対応 ・みんなのトイレ実施

UDトーク

 

映画祭期間中、各イベントで、会話を音声認識で文字化し、タブレット、プロジェクターなどで表示するアプリ「UDトーク」を使用します。

みんなのトイレ

みんなにとって安心して利用できるトイレとはどのようなものなのかを考えるきっかけを作るために、「みんなのトイレ」というジェンダーレストイレを設置し、利用者からトイレに関するアンケートを取る予定です。


アンケートへの協力について

 

 『全ての人が安心して暮らせる社会』は、いつか誰かが作ってくれるものではなくて、私たち一人ひとりが意見を出し合い、行動し、「不満はあるけど、ちょっとよくなったよね」という暫定的な解決策を積み重ねることで、常に現在進行形で作り上げていくものだと私たちは考えています!

 

今回の「UDトーク」や「みんなのトイレ」も、もちろん、うまくいかないところ、足りない点、快適とは言えない部分がたくさんでてくると思います。そして、もしそういうことを感じたら、その意見は隠さないで、ぜひ教えてください!!(今回の映画祭は、そういう意見を出し合う場でもあります。)

 

だって、その問題点や不満点はあなたしか気づいていないかもしれないから。

私たちは一人一人が違う人間だから、一人ひとり「感じ方」が違います。

同じものに対して違う感じ方をします。

それが「違う」ということの意味で、あなたの「不満」や「不快」は全然ネガティブなことでもマイナスなことでもありません。あなたが他の人と違うからこそ出てきたもの。

 

 

そして「わたしはこう感じたよ」という「気づき」を、みんなだちゃんと伝えられて、外に出せること、そうして「気づきの断片」がたくさん集まることから、『全ての人が安心して暮らせる社会』へのステップが始まっていくのだと私たちは信じています。

 

「違い」がたくさん集まることが社会を変えていく。

 

そう。違うって、すごいポジティブなこと!!