『彼らが本気で編むときは、』

トランスジェンダーのリンコ(生田斗真)と育児放棄された少女トモ(柿本りんか)、リンコの恋人でトモの叔父のマキオ(桐谷健太)が織り成す奇妙な共同生活と、揺れ動く心情を丁寧に描いた良作。トランスジェンダーの当事者からの評価も高く、トランスジェンダーについて知らない方にっても、新たな視点で日常を見つめ返すきっかけとなる作品。現愛、複数の自治体が、本作品をコラボ上映し、ダイバーシティの推進を図っている。



『チョコレートドーナツ』

1979年、カリフォルニア、歌手を目指しているショーダンサーのルディと弁護士のポールはゲイカップルだ。母親に見捨てられたダウン症の少年マルコと出会った二人は、彼を保護し、一緒に暮らすうちに家族のような愛情が芽生えていく。血のつながりはなくても、少年を守るため、奔走する主人公たちの無償の愛が胸を打つ。

同時に、彼らを取り巻く差別は私たちの生活と無関係ではない。社会を構成する一人として、自分には何ができるのだろうと、改めて考えさせられる良作。



『最強のふたり』

日本で上映されたフランス映画の中でも興行収入1位を記録した、笑いと感動の実話。

脊髄損傷で身体が不自由な大富豪と、その介護人となった貧困層の移民の若者との交流をコミカルに描いたノンフィクション作品。人を属性でみるのではなく、一人の人間として見つめ、対等に関係を築き、共に生きていく「すべての人が生きやすい社会」のモデルとなる二人。